本
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組合員の注文に基づく予約購入です。返品はできませんので、注意して申込んでください。■まず、製品が届きましたら、注文した製品に間違いないかご確認ください。宅配品が届きましたら、送り状に製品名が明記されていますので、封を開ける前にご確認ください。■届いた製品が注文したものと異なっている場合は交換いたします。すぐに最寄りのセンター(デポー)まで連絡し、製品受取後1週間以内に現物を事務局にお渡しください。
●小宮山さくら 文 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館+公益財団法人ミモカ美術振興財団 監修●小学館(2018年3月)●21.5cm×15.4cm/256頁●定価2,700円(税込2,970円)
私の部屋には、今でも捨てられないものがあります。錆びたり欠けたりしているものも。断捨離が叫ばれて久しいけれど、いとおしいものは捨てられない。偉大な画家であった彼の部屋にも愛すべきものがそこかしこに。ものばかりでなく、彼の生き方も紹介されていて「妻亡き後」のページは胸を打ちます。三越の包装紙は彼が海辺の石からインスピレーションを得て、制作されたのは有名な話です。(深)
●フェリクス・ホフマン 絵 せたていじ 訳●福音館書店(1963年10月)●30.4cm×21.7cm/32頁●定価1,300円(税込1,430円)※対象年齢:幼児から
4歳の誕生日に叔父からプレゼントされました。お姫さまといえばピンクのドレスなのに、地味なドレスの変なお姫さまと思いながらもお気に入りの絵本でした。姫の誕生祝いの宴会でひとりだけ招待されなかった占い女の呪いによって、姫は「つむ」にさされて百年の眠りにつきます。不思議な物語と繊細な絵。大人になって本屋さんで再会し、私が本好きになったきっかけの絵本だったと気づきました。(由)
●稲垣栄洋 監修 加古川利彦 絵●マイルスタッフ(2017年5月)●19.8cm×19.1cm/143頁●定価1,900円(税込2,090円)
植物好きな娘が小学生のときに繰り返し読んだ一冊。シロツメクサ(白詰草)と呼ばれる由来や海外では薬草として使われるヘラオオバコなど、娘はこの本から多くを学びました。ホトケノザが甘い蜜を持つことも知り、蜜を求めて公園をハシゴしたことも(笑)。従来の植物図鑑とは違った角度から四季折々の道草が紹介され、写真も多く読みやすい内容です。お子さんとのお散歩の後に一緒に開いてみてください。(楽)
●枝元なほみ 著●PHP研究所(2010年4月)●25.7cm×18.3cm/86頁●定価1,300円(税込1,430円)
「米粉は水で溶くだけで生地が完成。あとは好きなものを混ぜるだけで、バリエーションは無限大」。エダモンの手にかかれば、クレープ、タコス、おやきにチヂミ……なんでも米粉で作れてしまう。普段の料理でも唐揚げは表面カリッと中はジューシー、ホワイトソースはダマにならない、といいことづくめ。これまで米粉を使いこなせなかった私も、今ではヘビーユーザーになりました。(万)
●岸本葉子 著●大和書房(2024年1月)●15cm×10.5cm/221頁●定価800円(税込880円)
長年ひとり暮らしをしてきた著者が、「自分らしい」家事のコツを伝えます。ひとり暮らしでなくても参考にしたいことがいっぱい。生ごみの冷凍やキッチンバサミの多用に始まり、洋服ハンガーをそろえるなど。私は苦手なお風呂掃除のテクニックを真似しはじめました。帰りたくなるような家をめざして、時間をかけなくてもいい、ラクができる家事スタイルを探していきませんか?(み)
●大庭英子 著●主婦の友社(2024年1月)●25.7cm×18.4cm/111頁●定価1,600円(税込1,760円)
自分のためだけのごはん作り、どうしてますか? ひと皿で栄養たっぷりのごはんを、キャリア45年、70歳になった著者が紹介します。たんぱく質も野菜もしっかり摂れるレシピがたくさんあるのがうれしい。乾物を常備して、ふだんのお惣菜作りにも活用を。フライパンに蓋をして作る煮物もうまくできました。おもてなしレシピを参考に久しぶりに友人を招いて家ごはん会を開くつもりです。(み)
●島田和美 著●エクスナレッジ(2024年2月)●21cm×14.9cm/183頁●定価1,600円(税込1,760円)
なんとなくの不調は体に表れています。目や口、肌、髪、爪……。毎日のチェックで病気になる前のサインを受け取り、セルフケアにつなげようという本です。漢方薬剤師の著者が、自分でできる「望診」のポイントを丁寧に教えてくれます。目は「肝」、口は「脾」、歯は「腎」につながっているのだとか。臓器の不調を見逃さず、食や生活習慣を見直す養生を。自分を知り労ることが病気予防の一歩に。(亜)
●竹内敏晴 文 森洋子 画●藤原書店(2022年1月)●22.6cm×21.4cm/32頁●定価1,800円(税込1,980円)
演出家・竹内敏晴による、からだとことばのワークショップ「竹内レッスン」。自分のからだを動かしながら「海の中で生命が育まれ、人が誕生する」という進化を感じとっていく様子を、レッスン経験者である画家・森洋子が絵で再現した一冊。竹内氏のことばに心とからだを委ねて、思うままに動いてみたくなる。本がこんな役割も果たすなんて! 大人だけでも、親子一緒でも、楽しめる。(理)
●萩尾エリ子 著●扶桑社(2023年11月)●21cm×15cm/127頁●定価1,700円(税込1,870円)
ハーブとアロマの専門店「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」。店主の萩尾エリ子さんが、自然に囲まれた日々の暮らしや思いを、美しい写真とともにつづっています。季節の移ろいが感じられる自然の描写。植物の豊かさを伝える活動。過去を回想し、もう会うことの叶わぬ人を想う心静かなひととき。まるで美しい物語を読んでいるよう。木陰でひと休みしているような穏やかな時間が訪れます。(玲)
●吉田真紀 著●書肆侃侃房(2022年10月)●21cm×15cm/207頁●定価1,900円(税込2,090円)
タイルを偏愛し、日本各地のタイル名所を旅する著者。一般公開された建物や営業中の施設から、めずらしくておもしろいタイルを紹介。異国に迷い込んだかのような美しい青が際立つ駅地下のタイル。アイヌ模様が手描きされたタイル。クラシックホテルに並ぶ洗練されたタイル。組み合わせ次第で様々な世界を演出でき、歴史のロマンと芸術性まで感じられる。予想外にタイルの世界は奥深い!(真)
●万城目学 著●夏葉社(2022年5月)●13.3cm×19.2cm/173頁●定価1,600円(税込1,760円)
著者4作目の「万」シリーズエッセイは小説とは違った魅力が満載。12か月の「色へのおもい」や出身地「大阪へのおもい」。独特の世界観にどっぷり浸れます。お父さんの戒名をお母さんと合作で作った話には思わず爆笑! 息子とのチョコ事件の顛末はクスッとしてしまう。上原浩治との野球対談はなるほど納得。カラフルな装丁でホロリとする話の数々。手元に置いて読み返したい。(み)
●岡根谷実里 著●大和書房(2023年4月)●18.8cm×13cm/311頁●定価1,900円(税込2,090円)
「世界一おいしい社会科の教科書を作りたい」と、台所探検家を名乗る著者が、世界の食卓で出会った料理を入り口に、社会や暮らしを伝えています。ブルガリアではヨーグルトが伝統食? キューバはオーガニック農業先進国? 台所から見えてくるのは、地理や歴史、宗教、政治、環境問題まで。こんな授業があったらおもしろい!と興奮しながら読みました。若い方にも手渡したい一冊です。(亜)
●島塚絵里 著●パイ インターナショナル(2023年6月)●18.9cm×13.2cm/223頁●定価1,400円(税込1,540円)
幸福度ランキング1位のフィンランド。移住して16年、テキスタイルデザイナーの著者が、家庭や社会の中で気づいた幸せに生きるヒントを紹介しています。暮らしの楽しみ、自分らしさ、人生についての考えなど、どれも気持ちが明るく前向きになります。保育園に通う娘さんからの気づきも多く、子育て中の人にもおすすめ。マリメッコ社での勤務経験も持つ著者のイラストからも元気をもらえます。(玲)
●藤原愉美 著●文化出版局(2023年11月)●21cm×14.8cm/111頁●定価1,500円(税込1,650円)
生活習慣に不安を感じたとき、子に対する苛立ちの解消法、能力アップや個性を認め伸ばすには、など100の悩みに関するQ&A集。「何度いっても同じことをする我が子にあきれるのを通り越してむなしくなる」という悩みには「前にしたこと思い出して」と子どもが思い出す時間を作るよう助言。煮詰まる子育てに風穴を。「わかっているけれど、なかなかできない」その悩みに寄り添います。(薫)
●ブライアン・ワイルドスミス 著●クレヴィス(2023年11月)●18.9cm×24.8cm/52頁●定価1,500円(税込1,650円)※対象年齢:赤ちゃんから
長らく品切れだったワイルドスミスの作品が、より色鮮やかにスタイリッシュになって復刊。たとえば「Q」は「QUEEN じょおう」というように、左ページにアルファベットと単語、右ページにその単語の絵が描いてあるというシンプルな作り。どの絵も色彩豊かで構図もかっこよく、眺めているだけでも十分楽しめます。QRコードを読み込むと、Webで正しい発音を聞くこともできます。(七)
●ディック・ブルーナ 文・絵 まつおかきょうこ 訳●福音館書店(1993年4月)●16.4cm×16.4cm/28頁●定価800円(税込880円)※対象年齢:幼児から
おなじみ「うさこちゃん」の絵本。うさこちゃんがおじいちゃんとおばあちゃんを訪ねた一日のお話です。おじいちゃんが作ってくれたスクーターで遊んで、おばあちゃんに編み物を教わって、一緒におやつを食べて……おじいちゃん、おばあちゃんと過ごす楽しくて幸せな一日。シンプルなことばと絵に、お互いを「だいのだいのだいすきな」祖父母と孫の気持ちがいっぱいつまっています。(実)
●まど・みちお 詩 nakaban 絵●理論社(2023年11月)●27.7cm×23.4cm/32頁●定価1,900円(税込2,090円)※対象年齢:小学校低学年から
詩人まど・みちおの絵本シリーズ3作目です。主役は水。ひと粒のしずくが川となり、海に流れ、空に還り、またひと粒のしずくになって……という水の永遠の循環が描かれています。「びょうびょう」や「ゆうゆう」という豊かな擬音が心地よく、何度も口ずさみたくなるのはまど・みちおの詩ならでは。詩のイメージをさらに広げてくれる、カラフルでおおらかなイラストも魅力的です。(C)
●たけがみたえ 作●アリス館(2021年1月)●27.7cm×22.1cm/36頁●定価1,500円(税込1,650円)※対象年齢:幼児から
みなさんは、出会った生きものとなんとなく目があった気がしてハッとしたことはありませんか。本書は、そのような「みたらみられた」場面を集めた絵本です。木版画で描かれた生きものたちは迫力があり、目の前にせまってくるよう。まさに「みたらみられた」瞬間のドキドキワクワクを味わえます。シンプルな言葉の繰り返しと、ときどきの変化球も楽しく、読み聞かせにぴったりです。(C)
●ジョーダン・スコット 文 シドニー・スミス 絵 原田勝 訳●偕成社(2023年7月)●24.8cm×24.8cm/41頁●定価1,600円(税込1,760円)※対象年齢:小学校低学年から
『ぼくは川のように話す』のコンビが本作で描くのは、祖母との思い出。ポーランドからの移民で英語があまり話せなかった祖母とのやりとりは、表情や身ぶり手ぶり。その温かいこと! シドニー・スミスの絵が、その空気感をみごとに描きだします。食べ物を大切にし、雨の日にミミズを集めては土に返していた祖母の姿は、作者に受け継がれ、言葉を超えた交流が心にしみます。(あ)
●甲斐信枝 著●福音館書店(2009年9月)●21.6cm×15.5cm/159頁●定価1,400円(税込1,540円)
多くの科学絵本を残した甲斐信枝のエッセイ集。雑草の絵本を描くために1年間空き地に通い、こがねぐもを描くために飼って観察するなど、絵本の裏側にあったエピソードがつづられています。著者の自然への敬意と「科学絵本を知識としてだけでなく、感動としてお子さんに伝えたい」という子どもたちへの思いに心を打たれました。著者の絵本の魅力に改めて出会うことができる一冊です。(C)
●甲斐信枝 作 佐藤洋一郎 監修●福音館書店(2015年9月)●24.8cm×25.9cm/64頁●定価2,000円(税込2,200円)※対象年齢:小学校高学年から大人
人間と植物の共生をテーマに絵本を作り続けた作家・甲斐信枝。最も深い題材が十数年をかけて取材した「稲と日本人」でした。2千年以上もの時をともに生き抜いてきた大切な仲間である稲が、どのように私たちの暮らしに根づいていったのか。飢饉、水不足、害虫の発生、品種改良といった稲作の課題に、日本人はどのように対峙してきたのか。その行方を問いかける絵本です。(理)
●穂村弘 著●小学館(2022年12月)●18.8cm×13.1cm/237頁●定価1,600円(税込1,760円)
現代短歌の歌人による100首の短歌集。明治から現在までの有名歌人から若手歌人までとにかく多彩。五七五七七の言葉を紐解く著者の解説が秀逸です。短歌集は普段手にしないのですが、こんなにおもしろいのだとその世界に誘われました。知らないともったいないと思うほど魅力的です。短歌の入門にもおすすめ。ガチャポンを回すように、ふと思い出してうれしくなる短歌との出会いを。(亜)
●車浮代 監修●神宮館(2023年9月)●21cm×15cm/191頁●定価1,700円(税込1,870円)
四季の移ろいを表し、日常の細やかな想いが伝えられる「大和言葉」を愛らしいイラストとともに紹介しています。時代小説家の車浮代さんの解説で、一つひとつの言葉の輪郭がより明確になり、忙しい毎日で忘れていた情感を思い出すことができる一冊です。「夕立」「神立(かんだち)」「時雨(しぐれ)」「村雨(むらさめ)」「涙雨(なみだあめ)」……四季折々、雨の降り方を表す言葉は数えきれず。秋の夜長、しみじみと季節を感じてみませんか。(a)
●パク・ソンフン 著●SBクリエイティブ(2023年2月)●21cm×15cm/143頁●定価1,400円(税込1,540円)
肩凝りは胸と背中を伸ばす、膝痛は足首をもむ……この本には単に患部をほぐすのではなく、痛みの出ている骨格につながる「筋肉」(原因)に着目したストレッチや筋トレが紹介されています。眼精疲労、天気痛などの体の不調から、しわ、たるみなど美容の悩みまで、試してみたいものがたくさん。いつまでも若々しくあるための姿勢や食事のアドバイスも。自分の不調は自分の手で治しましょう!(a)
●加藤俊徳 著●主婦の友社(2023年8月)●21cm×14.8cm/127頁●定価1,400円(税込1,540円)
もの忘れがひどくあわててこの本を開きました。忘れたと気づくうちは大丈夫とあり一安心。脳は鍛えないと衰え、もの忘れを放置するかしないかで今後に大きく差が出ます。生活習慣のチェックテスト、もの忘れを減らせる方法、脳を刺激する体操で使えていない脳の神経部分が活性化できる。イキイキした脳を取り戻す普段からできる工夫を紹介。もの忘れパターンにはもう大笑い。あるある!(友)
●坂上香 著●創元社(2023年10月)●16.8cm×13cm/190頁●定価1,600円(税込1,760円)
映画『プリズン・サークル』の監督でもある著者と10代の若者たちが「サークル(円座になって自らを語りあう対話)」を行なった記録。元受刑者の二人、西鉄バスジャック事件の被害者をゲストに「被害と加害のあいだ」を語りあう。5回の対話を重ね、被害と加害の背景に思いを巡らせる。「違いを認めあうより、違いに出会うことが大事」という若者の言葉が胸に響き「正解のない問い」を考える際に対話の持つ力を実感。「被害も加害もなくすためには」「根っからの悪人っているの」という簡単に答えがでない問いを対話することで考え続けたい。(薫)
●大津由紀雄+南風原朝和 編●岩波書店(2023年11月)●21cm×14.9cm/85頁●定価680円(税込748円)
東京都が2023年度都立高校入試に導入した中学校英語スピーキングテスト「ESAT-J」の公平性と合理性を検証。英語が使える日本人育成という政策のため都は推し進めたが、さまざまな問題があり、識者は実施の見直しを都に要求。しかし導入され、混乱や被害をもたらした。実際の試験では音漏れや採点ミスも指摘された。テストの民間企業への委託も問題で、そのプロセスがブラックボックスになる。だが受託企業は実施の混乱を受け、企業イメージ悪化を避けるべく撤退。これほど問題のある入試方法を続けることは許されない。議論が必要だ。(晴)
●金敬哲 著●新潮社(2022年7月)●17.3cm×10.9cm/231頁●定価820円(税込902円)
韓国のデジタル化は戦後復興のため国家主導型の経済成長政策を定めた朴正煕(ルビ:パクチョンヒ)期から始まったとされ、金泳三(ルビ:キムヨンサム)期に発展、IT企業は躍進。ネット大国となり、Kカルチャーが席捲。一方でYou Tuberや政治家ファンクラブの暴走、スキャンダル合戦など、その狂奔ぶりには驚く。また若者共有のオンライン・コミュニティは反日不買、アンチフェミニズムなどの運動を加熱させた。誹謗中傷による自殺や性犯罪も増加、デジタル社会から取り残された貧困層・高齢者との格差拡大など、社会的問題へと発展している。IT化は何をもたらしたのか、考えたい。(よ)
●藤原辰史 著●生きのびるブックス(2022年11月)●18.8cm×12.8cm/232頁●定価2,000円(税込2,200円)
「ほとんどの人間は植物を自分よりも下位に見ている」。たしかに、私たちの眼に映る植物は動かず受け身で、知性がないように見える。だが本当にそうなのだろうか。著者はベランダの観葉植物や研究室のミニトマトを見つめつつ、絵画や詩を巡り、人文学の知を渉猟して植物のイメージを覆していく。さらには人間こそ実は「動く植物」であり、植物がつくった世界に浸りながら根を伸ばし、養分を摂り込み、生命をつないでいることに気づかせてくれる。著者のゆったりとたゆたうような思索、これもまた「植物らしい」と表現したくなってくる。(水)
●津村記久子 著●新潮社(2022年5月)●18.8cm×12.8cm/333頁●定価1,800円(税込1,980円)
古今東西92の文学作品を、独自の解釈と言い回しで楽しく解説している。王道な名作ばかりが取り上げられていないのもおもしろい。書き出しから、「もういいかげん、ギャツビーのことを知る潮時が来たように感じたのだった」とあるように、著者自身の本との出会いや向き合い方が書かれており、エッセイとしても楽しめる。小説から、児童書、哲学書まで、ジャンルの幅広さも魅力。あなたをわかってくれる誰かを探すのも本の醍醐味。こんな本との出会い方も楽しい。(美)
●佐々涼子 著●集英社(2022年11月)●19.5cm×13.8cm/267頁●定価1,800円(税込1,980円)
ウィシュマさんの痛ましい事実を覚えている人はどれほどいるだろうか。本書は入管収容施設での過酷な生活実態、入管と闘う弁護士、外国人実習生の実態を明るみにしている。収容された外国人への非人道的扱いは衝撃的。法治国家、平和で安全なこの国の舞台裏には目を覆いたくなるような人権を踏みにじる姿が。依然として極めて低い日本の難民認定率。人間が恣意的に作った境界(ボーダー)に何の意味があるのだろうか。難民鎖国に暮らす私たちに多くの問題を提起している。(麻)
●内田洋子 著●小学館(2023年10月)●19.4cm×13.9cm/269頁●定価1,800円(税込1,980円)
イタリアと聞いて真っ先に何を思い浮かべるだろう。本書は色にまつわる思い出をつづったエッセイであり、かの国を彩る鮮やかな色彩をめぐる物語が語られる。人や風景の丹念な描写、イタリアの歴史と文化が絡み合い、美しい織物を思わせる。長年イタリアで暮らしてきたジャーナリスト兼エッセイストの著者だからこそ、映し出せる光景だと感じた。カトリックスクールの子どもたち、老船乗り、若く美しい花嫁ほか、印象深い登場人物たちはみな、自身を縁取る色を持っている。(き)
●小川洋子 著●文藝春秋(2023年3月)●19.6×13.6cm/123頁●定価1,600円(税込1,760円)
外野を守るイチロー選手の肩、指しながら震える羽生棋士の手など一流といわれる人の体から、ゴリラの背中、ハダカデバネズミ(!)の皮膚、赤ちゃんの握りこぶしまで……。著者は、「美」が姿を現すほんの一瞬を捉え丁寧にベールを剥いでゆきます。貴乃花のふくらはぎの描写は、まるで小説の一場面を読むように惹き込まれます。全編充溢する小川さんの観察眼こそ、「眼の美」ともいえる職人芸なのではと畏れいってしまいました。写真もみごとで、読書が苦手な人も楽しめます。(法)
●川崎哲 監修・解説 高橋真樹+岩崎由美子 文 TOTO 絵●大月書店(2022年7月)●21cm×23.2cm/40頁●定価1,600円(税込1,760円)※対象年齢:小学校中学年から
2017年に採択された核兵器禁止条約。困難とされながら、世界の核被害者の声と平和を願う人びとの連帯により条約が作られた経緯が描かれる。防衛を盾に核保有を主張する大人に「武器があるから安全になるなんてウソだ!」と矛盾を正す子どもたちの言葉。各国の核兵器保有数や同条約の署名国・批准国の資料も掲載。世界情勢の緊張が高まる今こそ、子どもとともに理解を深め平和を模索したい。(薫)
●井上ひさし 文 いわさきちひろ 絵●講談社(2006年7月)●20.6cm×15.5cm/71頁●定価952円(税込1,047円)
前半は「日本国憲法のなかでもこれだけは読んでおいてほしい」と井上ひさしが願った憲法前文と第九条が絵本に。後半では、憲法は「この国のかたち」と解説。敗戦を経て「二度と武器では戦わない」と教えられたときに湧きあがった清新な気持ちと「人類にとっての理想的な未来を先取りした」ことの誇らしさは、今こそ耳を傾けたい肉声です。いわさきちひろの明るい挿絵にも希望があふれます。(法)
●ディディエ・アルカント+L.-F. ボレ 脚本 ドゥニ・ロディエ 絵 大西愛子 訳●平凡社(2023年7月)●28.6cm×21.2cm/272頁●定価3,800円(税込4,180円)
大戦を迅速に終結させ、多くの人命を守る、そんな大義名分のもと、マンハッタン計画は進んでいく。異を唱える者ももちろんいた。第一次大戦の毒ガスは以後の戦争に歯止めをかけたか? しかし反対の声はかき消され、ついに原爆投下の日を迎える。早朝の空襲警報が解除された広島では人々が動き出す。オッペンハイマー率いる開発メンバーの終戦後は? ベルギー人の著者が俯瞰的に描く原爆開発。(き)
●伊藤千尋 著●高文研(2023年11月)●18.8cm×13.1cm/215頁●定価1,800円(税込1,980円)
軍隊をもたない小国、コスタリカが人権国家といわれるゆえんとその成り立ちを知ることができます。軍隊を廃止したお金はそのまま教育費に。子どもたちは小さい頃から、自分自身との平和の築き方、さらに他人と力を合わせ、ともに生きていくための「平和教育」を受けています。そのために人々が憲法を活用するシステムも構築されています。地球幸福度指数で何度か世界一位になっているコスタリカ。日本も平和憲法を活用すればできることがあるのでは、という希望をくれる本です。(洋)
●祝田秀全 監修 かみゆ歴史編集部 編 朝日新聞出版 編著●朝日新聞出版(2023年8月)●21cm×14.8cm/192頁●定価1,600円(税込1,760円)
宗教を軸にすると世界史がなんてよくわかること! 古今東西の宗教の発生・変遷と歴史の関わりを、地図、写真、図解、表、ポップでコミカルなイラストで解説。知らないどこかの昔のできごとだし、宗教関心ないし……と思っても、今現在世界中で起こっていることは過去を知らずして理解はできない。大人の学び直しだけでなく、高校生にもおすすめ。フルカラーで見ても読んでもおもしろい。(戸)
●島薗進 著●NHK出版(2023年3月)●18.2cm×12.1cm/213頁●定価1,700円(税込1,870円)
歴史や文明と深く結びついてきた宗教。キリスト教、仏教、イスラム教は代表的な救済宗教として人々を不安や苦しみから救ってきたが、階級社会を支えてもきた。科学が発達し暮らしが個人化するにつれ現代人は宗教に距離を感じるようになったが、病や死など避けられない苦しみに出会ったとき、人が救いを求めるのは今も昔も変わらない。従来の宗教の枠組みを超えたスピリチュアリティやマインドフルネスは心の拠り所となれるのか。変わりゆく救いの形をたどり人の本質を問う本。(星)
●知里幸惠 著 中川裕 補訂●岩波書店(2023年8月)●14.8cm×10.6cm/211頁●定価720円(税込792円)
「銀の滴降る降るまわりに、金の滴降る降るまわりに。」という有名な詞で始まる『アイヌ神謡集』。知里幸恵が、消えゆくアイヌの口承文学を遺すため和訳しました。アイヌ語がローマ字で併記され、物語と原語の響きの両方を味わえます。筆者が想いをつづった序文と、命と引き換えに本書が生まれたことを記した解説も読み応えがあります。彼女を取り巻いた文明の周縁と中心、口承文学と文字の格差は悲痛ですが、魂が震えるほど美しい詞と世界にまずは出会ってみてください。(法)
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