本
●Touch the GOND 編●河出書房新社(初版:2021年6月/新装版:2025年6月)●27.1×19.7cm/114頁●定価3,800円(税込4,180円)
歌をうたうことを生業としていた民族パルダーン・ゴンドが暮らす、インド中央部のマディヤ・プラデーシュ州。この地でゴンド・アートを始めたジャンガル・シン・シャームの絵画様式を受け継ぐ21名のアーティストたちによる画集です。インド神話や民話の場面を描いた84作品を収録。動植物と人間が混然一体となる造形、色彩に目をみはります。作家一人ひとりが個性を放ちつつ一体感を醸す世界観がたまりません。(法)
●ローレンス・ハウスマン 作 松岡享子 訳●福音館書店(2024年9月)●21.6×16.3cm/32頁●定価1,700円(税込1,870円) ※対象年齢:小学校高学年から
画家を志す少年が過酷な下積みに耐えていると伝説の巨匠が現れ、不思議にも絵の中へ誘います。芸術の高みを目指す者だけに許される道を通って……。松岡享子さんが「善いもの、美しいもの、真実なものは、時を隔てても、世代を超えても、伝えられていく」と言葉を寄せ、出版を待ちわびた物語。これからの人たちに読んであげながら、日常に埋もれていた私自身の憧れと師への感謝が、心の奥底からよみがえりました。(法)
●井上博道 写真 ピーター・J・マクミラン 英訳●パイ インターナショナル(2025年9月)●19×22.7cm/183頁●定価2,500円(税込2,750円)
万葉集ゆかりの地の写真が奈良の魅力を伝えてくれる。万葉集60首の言霊と美しい英訳が自然の息づきと相まって悠久の世界を奏でる。「うまさけ(三輪)」「あをによし(奈良)」といった枕詞や、奈良時代の人々の心が現生していることも感慨深い。歌に呼応するように、アンダーな彩りの中に見える一瞬の光と闇、相対するものが絶妙な画で表現され、深い愛と安寧の時に包み込まれた。(麻)
●イッサ・ワタナベ 作 柴田元幸 詩訳●世界文化社(2025年3月)●23.6×23.6cm/48頁●定価2,200円(税込2,420円)
日本にルーツのあるペルー出身の作家によるサイレント絵本。喪失と再生、そしてその先に生まれる希望を静かに感じさせてくれます。題名の「きんつぎ」は、日本の伝統工芸に着想を得たもの。壊れた部分を隠すことなく、あえて残し、新たな美しさをまとって生まれ変わらせるその技法に、作者自身の喪失の記憶が重ねられています。そっと心に寄り添う、宝物のような一冊になるでしょう。(C)
●大庭英子 著●家の光協会(2024年6月)●21×15cm/127頁●定価1,500円(税込1,650円)
71歳になった著者が「さっと作ってゆったり味わう」定食を紹介。作りおきなし、下ごしらえなし、手順も少ない料理は助かります。1回で食べきれる量は、ひとりのランチにもありがたい。お盆に乗せた定食はどれも栄養バランスがとれていて、気分も上がります。マーボー春雨、オムライス定食にはいずれもサラダを添えて。おいしくできました。食事が楽しくなる一冊です。(み)
●有元葉子 著●家の光協会(2019年10月)●25.7×18.8cm/95頁●定価1,600円(税込1,760円)
どこの家の冷蔵庫にも入っていそうな油揚げ、豆腐、こんにゃく。有元さんは、この3種の食材を日本のソウルフード、イタリアでいえばチーズやサラミのような存在という。身近で地味な厚揚げや豆腐、しらたきが絶品のごちそうに変身するその秘訣は、丁寧な下ごしらえと味付けの工夫にあり。前から作ってみたかった袋煮は、油揚げ1枚で作るまさに油揚げ好きのための逸品でした!(万)
●菅原佳己 著●平凡社(2025年5月)●20×15cm/189頁●定価1,900円(税込2,090円)
スーパーマーケット研究家の著者が47都道府県を巡り、スーパーや 小売店で手に入り、愛されている地元食を紹介。くるみの甘煮が入った太巻き寿司(新潟)や食感がそのまま商品名になった豆乳デザート「プルリン」(佐賀)など未知の味に出合ったり、故郷の懐かしい味を思い出したり……。あれもこれも食べてみたい!この本を手に、各地のアンテナショップ巡りも楽しいのでは?(a)
●能瀬千恵 著●自由国民社(2024年10月)●18.8×13cm/175頁●定価1,450円(税込1,595円)
首が整えばフェイスラインが美しくなる。姿勢や発声もよくなる。心地よく呼吸ができ、心に余裕がうまれる。いろいろな効果がある1日1分でできる動作を紹介。使われていない筋肉を動かし身体を正しい位置に戻す。数日試しただけで首が長くなり、鏡を見てびっくり。呼吸も深く楽になりました。著者は整体師で看護師でもあり、多くの身体を診てきた経験からとてもわかりやすく説明してくれます。(友)
●松本俊彦 著●岩波書店(2025年3月)●18.8×13cm/269頁●定価2,400円(税込2,640円)
薬物というと違法薬物をイメージしがちですが、本書はもっと身近で人類に大きな健康被害をもたらしているアルコール、タバコ、カフェイン、市販薬・処方薬を取り上げています。体への影響だけでなく、歴史上、それらがどのように巧みに利用されてきたかも解説。依存症研究第一人者の著者の文章は平易で読みやすい。若年層にも広がるオーバードーズの問題は、多くの人に知ってほしいです。(a)
●増田由紀 著●アスコム(2025年1月)●21×14.9cm/125頁●定価1,250円(税込1,375円)
いくつものパスワードを設定する必要がある今、この記録ノートは有能な秘書のように役立ちます。大事なのはすべてを整理して一元管理すること。それには「重要なコツ」があります。スマホのオーナーである私が、パスワードを社長級〜社員級にランク分けして記入すること。その作業も楽しく、不要なアカウントの整理もできました。60代以下の世代にもぜひ使ってほしい。プレゼントにも最適。(な)
●藤原美智子 著●主婦の友社(2025年6月)●18.8×13cm/175頁●定価1,700円(税込1,870円)
ヘア&メークアップアーティストとして活躍し、現在は女性のライフスタイル全般を提案する著者。67歳とは思えない若々しさと美しさの秘訣を紹介します。やわらかな体を保つ、食事、暮らしの工夫。一番の注目はヘアメイクとファッション。“大人”を意識したポイントごとのメイク、流行とのつきあい方など、取り入れたいコツがたっぷり。内面も外面も輝きたい!そんな夢に近づけそう。(玲)
●佐倉朗夫 著●NHK出版(2025年4月)●25.7×18.4cm/111頁●定価1,700円(税込1,870円)
市民農園を借りたてのユウキくんと著者・佐倉さんの会話を楽しみながら有機栽培を学べる本。12か月にわたり農作業する二人のやり取りはリアルで解説も具体的。イラストや写真もクリアでわかりやすいです。害虫や緑肥植物、栄養状態の見極め方や雑草活用術など知りたい情報も満載。草を増やすのが畑の第一歩という意外さも、読めば納得のおもしろさ。すぐに始めてみたくなりました。(空)
●佐藤真矢 著●河出書房新社(2025年3月)●21×15cm/159頁●定価2,300円(税込2,530円)
「枝もの」とは切り花のように鑑賞する樹木の枝のこと。手入れが簡単で長持ちとはうれしい。巻頭のグラビアは美しく、トリセツで手入れ方法も把握できます。産地に関する情報や枝ものを楽しむ人のおうち訪問記も。「植物をすぐに枯らしてしまう私が枝ものは楽しめています」という枝ものライフを満喫する人の言葉も心強い。春はハナモモ、夏には紫陽花やブルーベリーを自宅で愛でる予定です。(薫)
●クラフト・エヴィング商會 著●筑摩書房(2009年2月)●14.8×10.6cm/125頁●定価900円(税込990円)
堪忍袋の緒、左うちわ、金字塔、転ばぬ先の杖……言葉にしたことはあっても、存在するようでしないもの、そんな「ないもの」ばかりを扱うクラフト・エヴィング商會の「商品カタログ」がこの本。紹介されている26点は知っていても見たことのないものばかり。ウィットに富み、時にシニカルな商品解説は軽快で小気味よい。大人はもちろんのこと、小中学生が言葉の勉強に読むのもおすすめ。(瑞)
●飯間浩明 文 金井真紀 絵●毎日新聞出版(2025年3月)●18.8×12.9cm/191頁●定価1,500円(税込1,650円)
日本語のおもしろさを子どもたちが見聞きする場面に出てくる言葉で紹介。子どもはこう話すといいんだと安心でき、大人はより深く意味を知ることができます。人が抗議の声をあげた時、その言い方が悪いと批判する「トーンポリシング」。適切な言い方かどうかは後にして、まずは困っている人を助けるのが先。言葉の意味をふまえてまっすぐに示す善悪も清々しい。日本語を正しくやさしく。(友)
●荻上チキ+ヨシタケシンスケ 著●暮しの手帖社(2024年11月)●18.8×12.9cm/206頁●定価1,700円(税込1,870円)
荻上チキさんの文章とヨシタケシンスケさんのイラストストーリーで、同じテーマをそれぞれの視点でつづるコラボエッセイ。日々のできごとから社会問題までさまざまなテーマを描きます。みごとな発想の転換でストンと腑に落ちる文章、思わず笑みがこぼれるユーモラスで時にシュールなイラストストーリーが、生きづらさを抱えた人々に、気持ちを楽にして生きるヒントを教えてくれます。(桂)
●婦人之友社 編●婦人之友社(2026年4月)●25.7×18.2cm/120頁●定価764円(税込840円)
人生とともに溜めこんできた物を、いつか片づけたいと思っている方へ。井田典子さん(整理収納アドバイザー)のレッスンでは、「お金を出してもう一度買いたいか」を基準に物を選ぶ作業をくり返すうち、手つかずだった荷物がみるみる減っていき……。人生後半を身軽に暮らしたい方は必見です。陶芸家の島るり子さんの巻頭連載が始まります。やわらかな風景とモノの世界をどうぞお楽しみに。(お)
●むぴー 著●CEメディアハウス(2025年7月)●18.7×13.5cm/159頁●定価1,450円(税込1,595円)
GWや夏休み。子どもと何をしよう? と迷ったら本書を!「数年もしたら家族で一緒に過ごすことも少なくなる」と感じた著者が作った、自宅や外出先でできる楽しいことリストです。「出生体重と同じ重さのお米をもってみる」「寝ぞう選手権」「図鑑にある草花探し」など、すぐにできるアイデアが満載。小3の娘は「昼から長風呂」を楽しみ満足気。日付と感想記入欄もあり思い出も残せます。(薫)
●富安陽子 作 山村浩二 絵●理論社(2022年6月)●20.2×15.8cm/94頁●定価1,300円(税込1,430円) ※対象年齢:小学校中学年から
「妖怪一家九十九(つくも)さん」シリーズの幼年童話版、第2弾。物語の舞台は、妖怪と人間がともに暮らすドロロン村。隕石が落ちてくるのを目撃した人間の子どもたちが、立ち入り禁止の山に入って行方不明になってしまいました。村役場のスタッフ、妖怪ヌラリヒョン・パパの出番です! 魅力あふれるキャラクターばかりで、ぐいぐい物語の世界に引き込まれる楽しさを、ぜひ子どもたちに。(七)
●ナムーラミチヨ 作●主婦の友社(2010年7月)●20.2×19.4cm/24頁●定価1,100円(税込1,210円) ※対象年齢:赤ちゃんから
赤ちゃんと遊ぶための絵本です。粘土で作った顔は単純ですが、豊かな表情で赤ちゃんそのもの。赤ちゃんの視力は弱いですが、顔の表情で気持ちを読み取ることができるそうです。耳はしっかり聞こえていて、リズミカルな言葉が大好き。喃語が始まったらこの絵本みたいに赤ちゃんとおしゃべりをしてみてください。孫娘の最初のお気に入り絵本。そのうちまねして舌を出すようになりました。(由)
●たけがみたえ 著●偕成社(2025年8月)●27.9×21.7cm/32頁●定価1,700円(税込1,870円) ※対象年齢:幼児から
鶏が大きな声で鳴いたとき、さなぎが蝶になるころ、桜が風に舞う瞬間、くじゃくが「すき」と伝える場面。そして明日は何をしようかどきどきしている「わたし」。地球上のありとあらゆるものたちが感じる「どきどき」を、たけがみたえさんがダイナミックな木版画で描きました。「どきどき」することは生きている証拠だと気づかせてくれる一冊です。学校での読み聞かせにもおすすめ。(C)
●あおきあさみ 作●福音館書店(2025年4月)●31×21.8cm/40頁●定価1,600円(税込1,760円) ※対象年齢:小学校中学年から
小学生のモモが、隣のおばあちゃんからもらった綿の種をまいてベランダで育てます。美しい絵で、秋に実を収穫して糸をつむいで織物をするまでをモモと一緒に体験できます。巻末に糸のつむぎ方や布の織り方も解説されています。私も挑戦してみました。綿の実はたくさん収穫できましたが、種取りと繊維ほぐしに苦戦。糸つむぎには専用のカーダーとスピンドルの用意をおすすめします。(由)
●アンドレス・ロペス 作 宇野和美 訳●BL出版(2024年10月)●23×14.7cm/34頁●定価1,500円(税込1,650円) ※対象年齢:幼児から
ワニのクロコはワニらしく生活していたのに、あるとき大きな穴に落ちてしまい、抜け出そうと試みることなんと50通り。それでも出られなくてかわいそうなはずなのに、助けに来た森の仲間たちとのやりとりはのんびり平和で、ほほ笑ましい。そのうちクロコは泣きだして……深い緑のジャングルで、色鮮やかな横長のワニの奮闘が、縦長の画面で展開するユニークな構図の絵本。顛末は読んでのお楽しみ。(瑞)
●イザベル・ミニョス・マルティンス 文 河野ヤラ政枝 絵 木下眞穂 訳●岩波書店(2025年6月)●22.6×20.4cm/30頁●定価1,500円(税込1,650円) ※対象年齢:小学校低学年から
マツボックリから飛び出した100個のタネのゆくえを描く、物語のような、科学絵本のような、楽しい一冊。川に沈み、道路や岩の上に落ち、小さな虫のすみかになり、ようやく芽を出しても、ウサギに食べられてしまう。無事に木になれるの?と心配になるけれど、「待つのは得意」という木が、とてもすてきなラストを用意してくれる。植物のたくましさに力づけられることうけあいです。(理)
●ミロコマチコ 著●ブロンズ新社(2013年9月)●27.8×22.3cm/32頁●定価1,400円(税込1,540円)※対象年齢:幼児から
作者と愛猫「てつぞう」との何気ない日々が描かれています。てつぞうは暴れん坊。でも「わたし」にだけは甘えん坊。ハムとパイナップルが大好物で、暑い日は洗面台でごろり。カメと雷はちょっぴり苦手です。そんなエピソードのひとつひとつに愛おしさを感じます。やがて「わたし」には、てつぞうとの別れが訪れます。けれども思い出は色あせることなく心に温かく残り続けるのです。(C)
●クドル 文 ヘラン 絵 なかやまよしゆき 訳●文研出版(2022年11月)●30.5×22.5cm/56頁●定価2,500円(税込2,750円) ※対象年齢:小学校低学年から
日本は島国のため国境を実感しにくいですが、日常的に行き来しているところもあれば、高い壁に遮られたところもあります。たとえばアメリカの国境は、カナダ間とメキシコ間でまったく様相が違い、そのあまりの違いに衝撃を受けました。一緒に人も描かれているので、それぞれの国の生活や文化が垣間見られるのもおもしろいところです。そもそも国とは、国境とは? 考えるきっかけをくれる本です。(あ)
●木下理仁 編著●太郎次郎社エディタス(2025年6月)●18.9×13cm/254頁●定価2,000円(税込2,200円)
スリランカの滞在経験がある著者と、在日コリアン、ハーフ、難民、無国籍といった異なるルーツや生まれ育ちをしてきた人との往復書簡、鼎談が収められた一冊。安田菜津紀さんは、国籍という枠組みが持つ矛盾や歪みに向き合うことを訴え、サンドラ・ヘフェリンさんは、複数の国籍を持つ人に対する不寛容さを日本社会の抱える問題として提起。国籍やルーツとアイデンティティ、ステレオタイプと差別意識、「線引き」と「当事者」の意味についてなど、それぞれの語りに耳を傾けたい。(薫)
●中島京子 著●中央公論新社(2024年7月)●15.1×10.7cm/546頁●定価900円(税込990円)
さまざまな外国籍の人々との共生は、日本でも当たり前の光景となりつつある。本書の主人公は保育士として働くシングルマザーのミユキ。ミユキは震災ボランティアで8歳年下のスリランカ人・クマラと出会う。二人は次第に愛情を深め、結婚するに至った。しかしクマラは実は失業しており、日本在留資格を失っていた。入国管理局の対応は厳しく、外国籍の人々の相談・支援をする場所とは言い難い。就労の難しさ、偏見、在留特別許可など、日本で暮らす外国人のリアルに迫る一冊。(き)
●今森光彦 著●ブロンズ新社(2014年7月)●20.5×22.3cm/35頁●定価1,300円(税込1,430円)※対象年齢:幼児から
虫、お好きですか? 本書は昆虫の擬態を集めた写真絵本。虫たちは花・葉・枝などにそっくりに擬態し、中には「いる」とわかって見ているのになかなか見つからない虫も。あまりに見事な擬態ぶりに、本当にいるのか怪しんでしまうほど。もし見つけられなくてもご安心を。巻末にそれぞれの虫の解説付きです。昆虫たち独自の美意識があるのでは?という作者が撮る虫たち、実に見事です。(あ)
●今森光彦 著●偕成社(2024年9月)●25.6×20.8cm/40頁●定価1,600円(税込1,760円) ※対象年齢:小学校中学年から
オーストラリアの先住民にとって、アリがお腹にためるあまーい蜜はとっておきのおやつ。何日も砂漠を歩き巣を見つけ、女王アリの居場所は絶対に侵さず、食べた後は感謝の踊りを捧げる……。この素晴らしい本を気に入ってくれた方へお願いです。秘境だ珍味だと現地へ「食べ」に行かず、旅の臨場感も甘美な満足感も、写真と文で味わっていただきたいのです。この本にはその力がきっとありますよ!(法)
●金井真紀 文と絵●理論社(2019年5月)●18.8×13cm/159頁●定価1,200円(税込1,320円) ※対象年齢:中学生から
「虫ぎらい歴」40年余りの金井さんが虫ぎらいをなおすべく、7人の昆虫の達人に教えを乞いにいくほのぼのエッセイ。藤崎達人の研究結果によると、「虫に対する好悪感情の分岐点は年長さん」とのこと。久留飛達人も指摘されていましたが、理科ではじめて昆虫を学ぶ小学3年生の時にすでに虫ぎらいだったら授業はしんどいです。まずはこの本を読んで「よく知る」ことからはじめませんか?(楽)
●渡辺秀樹 著●岩波書店(2025年4月)●18.8×13cm/243頁●定価2,500円(税込2,750円)
著者は信濃毎日新聞編集委員。一人で4年かけ、「憲法に合わない現実をただす闘いに挑んだ人々」を直接取材。当事者・弁護士・遺族・代理人・学者・支援者などを全国に尋ね歩く。当時の社会状況や背景も含め、裁判からだけではうかがい知れない思いや考えを「憲法事件を歩く 理念と現実のはざまで」として連載、本書はそれを書籍化したもの。平和の原則・生存権などに関わる32の事件を丁寧に描くことで、いかに人々が使命感を持ち尊厳をかけて挑んだか、同時に裁判という司法の現実も鮮明に伝える。改めて司法とは憲法とはを考えたい。(よ)
●栗原俊雄 著●岩波書店(2022年2月)●17.3×10.8cm/214頁●定価860円(税込946円)
1945年3月10日、米軍の非人道的な無差別爆撃による東京大空襲で一夜にして民間人約10万人が亡くなり、100万人が焼け出され戦争孤児ら多くの人が戦後を苦しんで生きてきた。本書は、被災者らの戦後77年の苦しみと、国に補償を求める闘いを取材してきた新聞記者によるドキュメントだ。国は軍人・軍属にはいち早く補償をしたが、民間の戦争被害者は保障の対象にしないという姿勢を頑なに守ってきた。その根底に「一億総懺悔」の理屈があると著者は言う。社会の無知と偏見にも苦しめられてきた被災者ら。国家の責任を問う一冊だ。(星)
●信濃毎日新聞社編集局 著●岩波書店(2024年7月)●18.8×13cm/224頁●定価2,400円(税込2,640円)
私たちが何気なく口にする「ふつう」という言葉、それは誰かを傷つけ追い込んでいる。どういう状況で、社会にどんな背景があるからなのか、信濃毎日新聞の記者たちが取材、大反響の連載を書籍化した。発達障害を切り口に、それを抱える人たちが、学校では教師の「ふつう」を求める執拗な指導に傷つき、職場では求められる業務や人間関係につまずき、転職・失業・引きこもる姿を描く。その原因と責任を特性を抱えた人に背負わせるのではなく、当事者に寄り添った解決策をともに考える。「ふつう」を凝視することは、社会構造を問うことにつながる。(か)
●春名宏昭+高橋典幸+村和明+西川誠 著●山川出版社(2019年4月)●18.8×13.1cm/117頁●定価1,200円(税込1,320円)
加藤陽子さんが、著書『この国のかたちを見つめ直す』で本書を推薦。神武天皇から現在まで、古代・中世・近世・近代、専門の四人の日本史研究者が、皇位継承とその周辺に焦点を当てて記す。天皇が実権を持っていた時代、有利な継承のためさまざまに争った。主権を奪われた後も、時の権力者が参戦して争いは続く。江戸時代に少し落ちつくが、幕末からまた別のフェーズとなり今に至る。史実が詳細に記述されるが、それ自体興味深いので、あっという間に読み終えた。何とか無理やり男系を引っ張って続いた天皇制。継承のあり方が議論される今、必読の書。(戸)
●水村美苗 著●新潮社(2024年9月)●19.7×13.9cm/337頁●定価2,000円(税込2,200円)
日本文化をこよなく愛するアメリカ人のケヴィン。彼が所有する軽井沢の別荘の隣で始まる改築工事。人づきあいが苦手で静かに暮らしたい彼は、恐る恐る工事の行方を見守る。そして現れたのは、一組の夫婦。彼らが放つ不思議な雰囲気にケヴィンは次第に吸い寄せられていく……。日本の知られざる歴史と雅やかな文化が詰まった壮大な物語。本当の「日本人」とは何なのか? 少しずつ明かされていく登場人物の過去と静かに巡ってくる季節の描写。美しい物語をご堪能ください。(真)
●伊藤洋志 著●東京書籍(2021年3月)●18.8×12.9cm/225頁●定価1,500円(税込1,650円)
乱世で正気を失わないためのイドコロとは何か。本書では、精神が回復し思考に活力が戻り、風通しがよくなることとしています。あふれる情報と「広告」が徐々に“正気を失わせる圧力”だったのか!と疲弊の原因に気づきました。言葉や趣味、世界観やユーモア感覚を緩やかに共有するコミュニティ未満の“人がいる「淀み」=イドコロ”を複数持つことをすすめ、著者が作ったイドコロを紹介しています。自分にとってのイドコロとはどんな居心地かなと考えるきっかけになりました。(美)
●奈倉有里 著●講談社(2024年7月)●18.8×13.1cm/216頁●定価1,600円(税込1,760円)
国立ゴーリキー文学大学を初めて卒業した日本人であり、ロシア文学研究・翻訳の分野で注目される著者。子ども時代の思い出や留学時の体験談、ウクライナ侵攻に伴うロシア国内の状況などがエッセイにつづられている。大学院卒で虚弱な青年、59歳のお父さんなど、市井の普通の人々のところに徴兵の知らせが届く。著者はエセーニンの詩を引用し、脱走兵という選択肢を掲げる。暮らしのさまざまな事象にロシアの詩を重ねる中、原発というひとつの大きなテーマが浮かび上がる。(き)
●福岡伸一 著●新潮社(2021年10月)●15.2×10.7cm/282頁●定価630円(税込693円)
ロスチャイルドの蝶の絵に魅せられた昆虫少年に、博物館の先生が大人のように接してくれたというエピソードは、ドリトル先生とスタビンズ少年のよう。著者はのちに、ドリトル先生の翻訳を手掛けることで研究室を閉じ、「ナチュラリスト」へと回帰する。「ドリトル」は英語で「Do little」。手を加えすぎず介入しすぎず相手を所有しないこと。自らの中のナチュラリスト=生命を愛でる想いはどれほどのものか。持続可能な社会のために何ができるのか。生物学者がやさしく問いかける。(麻)
●岡田温司 著●筑摩書房(2020年12月)●17.3×10.7cm/191頁●定価1,000円(税込1,100円)
ヨーロッパの西洋美術に仕掛けられた驚きの人種差別。聖書の罪人や不幸な人々は、有色人種あるいはユダヤ人として描かれていた。オールカラー151枚の絵画や彫刻を、説明文を読みながら「鑑賞」すると、長い年月をかけて刷り込まれた差別意識、根深いレイシズム(人種差別)に愕然とする。差別された者同士が血を流している場所が脳裏に浮かぶ。聖書理解、絵画鑑賞術の一助にも。(戸)
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